Nanbeige4.3-33Bとは?だれでもダウンロードできるApache 2.0のモデル、性能と動かし方

Nanbeige4.3-33Bとは。コーディングやエージェントの作業に強いAIモデル。Hugging Faceのモデルカードでは、ライセンスの欄がApache 2.0。申請やログインなしで、だれでもダウンロードできる。作ったのはNanbeige LLM Labで、Hugging Faceで公開している。会社のサービスなど商用で使う前に、モデルカードのライセンスの欄がApache 2.0のままかを確かめる。公式の動かし方はTransformers・SGLang・vLLM。Hugging FaceにあるGGUFは、Nanbeigeからは出ていない、ほかの人が作ったもの。AIモデルを自分で動かしたい人へ

Nanbeige4.3-33Bは、Nanbeige LLM LabがHugging Faceで公開した、コーディングやエージェントの作業に強いAIモデルです。Hugging Faceのモデルカードでは、ライセンスの欄がApache 2.0です。申請やログインなしで、だれでもダウンロードできます。

開発元の測定では、30Bクラスのほかの3モデルより20項目中17項目で上でした。いっぽう、SWE-Bench ProなどではQwen3.8-27BやGemma4-31Bが上です。

  • 2026年10月27日7時53分(日本時間)時点の、Hugging Faceのモデルカードとライセンスの原文の内容です。
  • 公式の動かし方は、Transformers・SGLang・vLLMの3つです。SGLangとvLLMの例はGPU4枚で動かす設定です。
  • GGUFはNanbeigeからは出ていません。Hugging FaceにあるGGUFは、ほかの人が作ったものです。
目次

結論:だれでもダウンロードでき、ライセンスの欄はApache 2.0

知りたいこと 答え
だれがダウンロードできるか だれでも。アクセスの申請(gated)はなく、ログインしなくてもダウンロードできる
商用で使えるか モデルカードのライセンスの欄はApache 2.0。Apache 2.0には、使い道を商用以外に限る条項はない。LICENSEのファイルは置かれていない
性能 開発元が比べた20項目のうち17項目で1位。SWE-Bench Pro・GDPval・GPQA Diamondでは負けている
動かし方 Transformers・SGLang・vLLM。重みのファイルは合計約66GB

Nanbeige4.3-33Bの早見表

項目 内容
作ったところ Nanbeige LLM Lab
公開 Hugging Faceのリポジトリの作成は10月24日11時49分、重みのファイルの追加は同じ日の20時57分(どちらも日本時間)。モデルカードの説明は10月25日に書き足された。Nanbeige4.3-33B-Baseのリポジトリの作成は10月24日11時46分
パラメーター数 33,118,977,024(BF16)
入力と出力 文章を入れて、文章を返す(Hugging Faceの分類はtext-generation)
扱える長さ 524,288トークン(512K)
言語のタグ 英語・中国語
ファイル 27個、合計66.3GB(重みは14個のsafetensors)
ライセンス Apache 2.0

モデルカードでは、Nanbeige4.3シリーズの「先生役」のモデルと位置づけられています。このモデルから、小さいNanbeige4.3-3Bに力を移す(蒸留する)予定です。10月27日7時53分(日本時間)の時点で、ダウンロードは2,787回、いいねは590でした。

だれがダウンロードでき、商用で使えるか

ダウンロード:申請もログインも要らない

Hugging Faceのモデルのページには、アクセスの申請(gated)がかかっていません。ログインしていなくても、ダウンロードするファイルの一覧を取れます。

hf download Nanbeige/Nanbeige4.3-33B --dry-run

--dry-run を付けると、実際にはダウンロードせずに、ファイルと大きさの一覧だけが出ます。2026年10月27日の時点では、「Will download 27 files (out of 27) totalling 66.3G.」と出ます。ダウンロードの申請が要るRaon-1 mini previewとはちがい、そのまま次のように取れます。

hf download Nanbeige/Nanbeige4.3-33B --local-dir Nanbeige4.3-33B

hf コマンドがないときは、Hugging Faceの公式の手順で入れます。

pip install -U "huggingface_hub"

商用:Apache 2.0の条件

モデルカードのライセンスの欄は「apache-2.0」です。Apache License 2.0の原文には、次のように書かれています。

条項 書かれていること
2. 著作権 無料・期限なし・世界中で、複製、改変したものを作る、配布するなどを許す
3. 特許 作る、使う、売る、売ると申し出る、輸入するなどを許す
4. 再配布 配るときは、ライセンスの写しを渡し、変えたファイルには変えたことを書き、著作権などの表示を残す
6. 商標 作った人の名前や商標を使ってよいとは許していない
7. 保証なし 「現状のまま(AS IS)」で、保証はない

Apache 2.0には、使い道を商用以外に限る条項はありません。ただ、このモデルのリポジトリには、LICENSEのファイルとNOTICEのファイルが置かれていません。ライセンスは、モデルカードの欄で示されているだけです。モデルカードの本文には、商用の利用や学習データについての説明もありません。会社のサービスで使う前に、モデルカードのライセンスの欄がApache 2.0のままか確認してください。分からない点は、モデルカードにある連絡先から開発元に問い合わせてください。モデルをそのまま、または手を加えて配るときは、4.の条件を守ります。

性能:コーディングの8項目

表の数字はモデルカードによるもので、「このモデル」はNanbeige4.3-33Bです。比べた相手は、30BクラスのMuse-Glimmer-30B・Qwen3.8-27B・Gemma4-31Bです。どのモデルもいちばん深く考える設定で、同じ設定と同じ測り方で測ったと書かれています。Nanbeige4.3-33Bは、preserve_thinking をTrueにして測ったと注にあります。測ったのはNanbeigeで、ほかのところの測定ではありません。

項目 このモデル Qwen3.8-27B
Terminal-Bench 2.1 80.9 73.0
Terminal-Bench 4.0 23.8 6.3
DeepSWE 65.5 42.5
SWE-Bench Pro 60.3 61.7
SWE-Atlas-QnA 50.8 41.9
NL2Repo 53.0 48.3
Scicode 52.6 46.7
SkillsBench 61.1 56.4

Nanbeige4.3-33Bは、8項目のうち、SWE-Bench Pro以外の7項目でいちばん上です。Muse-Glimmer-30BとGemma4-31Bは、8項目すべてでこの2つより下でした。モデルカードの表には、ほかにエージェントの仕事の9項目(JobBenchなど)と、考える力の3項目(AIME 2026など)があります。

負けている項目

項目 このモデルと1位
SWE-Bench Pro 60.3。1位はQwen3.8-27Bの61.7
GDPval 84.8。1位はQwen3.8-27Bの86.4
GPQA Diamond 89.5。1位はGemma4-31Bの91.3

コーディングの項目で負けているのは、SWE-Bench Proの1つだけです。20項目のうち、負けている3項目を除く17項目で1位です。

動かし方:公式の3つの例

モデルカードには、Transformers・SGLang・vLLMの例が載っています。モデルカードに載っている例をそのまま使えます。

Transformers

from transformers import AutoModelForCausalLM, AutoTokenizer

model_id = 'Nanbeige/Nanbeige4.3-33B'
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained(
  model_id,
  use_fast=False,
  trust_remote_code=True
)
model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained(
  model_id,
  torch_dtype='auto',
  device_map='auto',
  trust_remote_code=True
)

messages = [{'role': 'user', 'content': 'Which number is bigger, 9.11 or 9.8?'}]
inputs = tokenizer.apply_chat_template(
  messages,
  add_generation_prompt=True,
  return_tensors='pt'
).to(model.device)
output_ids = model.generate(inputs, max_new_tokens=1024)
response = tokenizer.decode(output_ids[0][inputs.shape[-1]:], skip_special_tokens=True)
print(response)

SGLang

MODEL_PATH=/path/to/your/Nanbeige4.3-33B
python -m sglang.launch_server \
  --model-path ${MODEL_PATH} \
  --host 0.0.0.0 \
  --port 8000 \
  --tp-size 4 \
  --mem-fraction-static 0.8 \
  --reasoning-parser qwen3 \
  --tool-call-parser qwen3_coder

vLLM

MODEL_PATH=/path/to/your/Nanbeige4.3-33B
vllm serve ${MODEL_PATH} \
  --host 0.0.0.0 \
  --port 8000 \
  --tensor-parallel-size 4 \
  --gpu-memory-utilization 0.8 \
  --enable-auto-tool-choice \
  --reasoning-parser qwen3 \
  --tool-call-parser qwen3_coder

MODEL_PATH には、hf download で取ったフォルダーを入れます。--tp-size 4 と --tensor-parallel-size 4 は、GPU4枚に分けて動かす指定です。0.0.0.0 は外からもつながる設定なので、手元だけで使うときは 127.0.0.1 にします。

おすすめの設定

使い方 設定
ツールを使う作業 Temperature 1.0、Top_p 0.95、出力の上限65,536トークン
考える問題・会話 Temperature 0.6、Top_p 0.95、出力の上限262,144トークン
  • enable_thinking:考えてから答えるかどうか。初期設定ではオンで、False にするとオフになります。
  • preserve_thinking:前の返事の考えた中身を、次のやりとりに残すかどうか。会話や質問には False、ツールを使う作業やコーディングのエージェントには True がすすめられています。
  • ツールを渡すときは、tool_call_format="xml" がすすめられています。json も使えます。

GGUFは公式ではない

Hugging FaceでNanbeige4.3-33Bを探すと、GGUFやMLXに変えたものがたくさん出てきます。どれもNanbeige以外の人が作ったもので、Nanbeigeからは出ていません。中には、安全のための制限を外したと名前に付けたものもあります。使うときは、作った人と、ページに書かれたライセンスを確認してください。

GGUFとllama.cppでモデルを動かすときのメモリの考え方は、Carbon-Xの記事で取り上げています。

これから出るもの

  • 技術レポート:Nanbeige4.3-3Bと一緒に出すと、Nanbeige LLM LabのメンバーがHugging Faceの話し合いで答えています(日本時間10月26日0時25分)。
  • Nanbeige4.3-3B:Nanbeige4.2-3Bと同じしくみで、Nanbeige4.3-33Bから力を移して作ると答えています。
  • FP8:出してほしいという声には「もうすぐ(coming soon)」との返事です。

参考にした公式の情報

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この記事を書いた人

社内エンジニアとして、SREとセキュリティの仕事をしています。サーバーの構築や運用、クラウド環境の設計にも関わってきました。趣味はゲームと漫画・アニメ。

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