Recursive Flintとは?MacでOllamaから動かす方法と必要なメモリ、Claude Code・OpenCodeでの使い方

Recursive FlintをMacのOllamaで動かす記事のアイキャッチ。コーディングエージェント向けでApache 2.0。全体39.8Bで1トークンごとに動くのは約2.5BのMoEモデル、MacのOllama 0.40.8からollama run flintで動かせる、Ollamaのダウンロードは23GBで専用エンジンはM4 Pro・M5 Pro・M5 Max・48GB以上が条件、Claude Code・OpenCodeにはollama launchでつなぐ、コンテキストは64k以上にする、の5つを示す図

Recursive Flint(フリント)は、AIのスタートアップRecursiveが2026年10月21日(米国時間)に公開した、コーディングエージェント向けの言語モデルです。重みはHugging FaceでApache 2.0のライセンスで公開されていて、日本時間の22日に出たOllama 0.40.8から、Macでは ollama run flint の1行で動かせるようになりました。

答えるのは、手元のMacでAIにコードを書かせたい人の「Flintって何?うちのMacで動く?Claude Codeから使える?」という疑問です。

目次

結論:Flintを手元で使うときに押さえること

  • 全体で39.8B(約400億)のパラメーターを持ち、1トークンごとに動くのは約2.5BのMoE(混合エキスパート)モデルです。コンテキストは262,144トークンです。
  • Ollamaで動かせるのは、0.40.8の時点ではMacだけです。ほかのGPUへの対応は次のリリース以降とされています。
  • 最初にやることは、Ollamaを0.40.8以降にして、ターミナルで ollama run flint を実行することです。Recursiveの手順書に合わせるなら、タグは flint:40b-a2b-qat-int4 にします。そのときは、下の ollama launch の --model も同じタグにします。
  • Ollamaのモデルのダウンロードは23GBです。Recursive自身のエンジン「rec」で動かす場合は、M4 Pro・M5 Pro・M5 Maxと48GB以上のユニファイドメモリが条件です。
  • Ollamaで動かす場合のメモリの目安は、数字では出ていません。23GBはダウンロードの大きさで、動かすときはそれより多くのメモリを使います。
  • ollama launch claude --model flint でClaude Code、ollama launch opencode --model flint でOpenCodeにつなげます。コンテキストは、どちらも64k以上と案内されています。
  • ベンチマークの点数は、Recursiveが自分で測って出した数字です。

Recursive Flintとは

Flintは、リポジトリの中のコードを読んで調べる、バグを直す、機能を足す、テストを書く、といったコーディングエージェントの仕事のために作られたモデルです。考えてから答える推論と、何往復も続くツールの呼び出しに対応しています。入力と出力はテキストだけで、画像は読めません。

Recursiveによると、事前学習から強化学習まで一から学習したモデルで、少人数のチームと、自動でAIの研究開発を進める社内の仕組み「Eureka Machine」で4か月足らずで作ったとしています。

主な仕様

  • 開発元:Recursive
  • パラメーター:全体39.8B、1トークンあたり約2.5B
  • しくみ:MoE。49層のうち47層がMoEで、256個のエキスパートから6個を選び、共有のエキスパート1個は常に使う
  • コンテキスト:262,144トークン(入力と出力の合計)
  • 入力と出力:テキストとテキスト
  • 知識の区切り:2026年6月
  • ライセンス:Apache 2.0

「40B-A2.5B」という呼び方は、この数字を丸めたものです。1トークンごとに動かす部分が小さいので、同じくらいの大きさで全部を動かすモデルより速く文字を出せる、というのがRecursiveの説明です。

ベンチマーク(Recursiveの発表)

Recursiveの評価では、Terminal-Bench 2.1で54.9%、SWE-bench Pro v2で89.7%、SWE-bench Verifiedで74.2%でした。Recursiveは、全体のパラメーターが50B未満のMoEモデルの中ではいちばん高いとしています。どれもRecursiveが自分で測った数字です。評価のやり方は出どころごとに違うと、Recursive自身も書いています。

速さについては、Recursiveのエンジンで動かすと、M4 ProのMacBook Proで短いコンテキストのとき1秒に125トークンより多く出せる、と発表しています。

うちのMacで動く?必要なメモリ

Ollamaで動かすなら、OllamaのMacの条件(macOS Sonoma(14)以降)と、Flintに対応した0.40.8以降のOllamaが要ります。0.40.8のリリースノートには「FlintはmacOSで動く。ほかのGPUへの対応は次のリリースで有効にする」と書かれています。

Ollamaで配られているFlintのモデルは、ほとんどが23GBです。

  • flint:23GB。タグを付けないとこれになります
  • flint:40b-a2b-qat-int4:23GB。Recursiveの手順書が指定しているタグです
  • flint:40b-a2b-q4_1:26GB
  • flint:40b-a2b-mlx-bf16:80GB。量子化していない重みです

ただし、Recursiveの手順書は「ダウンロードの大きさは、動かすときに使うメモリの一部でしかない」としています。会話の履歴を置くKVキャッシュや計算用の領域、macOSやほかのアプリの分も要り、コンテキストを長くするほど増えます。メモリが足りなくなったら、コンテキストを短くするか、もっと小さい量子化のモデルを使うように、とのことです。

はっきりしたメモリの条件が出ているのは、Recursiveのエンジン「rec」のほうです。

  • M4 Pro、M5 Pro、M5 MaxのどれかのApple Silicon
  • 48GB以上のユニファイドメモリ
  • 30GBくらいの空きディスク
  • Node.js 22とnpm(PiやOpenCodeを起動するのに使う)

recはモデルをダウンロードする前にチップとメモリを確かめ、条件に合わないMacではモデルをダウンロードしません。

Ollamaで動かす方法

Ollamaを0.40.8以降にしてアプリを開いたら、ターミナルで次のどちらかを実行します。最初の1回はモデルのダウンロードから始まります。

ollama run flint

Recursiveの手順書では、量子化の種類を指定した次のタグを使っています。

ollama run flint:40b-a2b-qat-int4

どちらも23GBですが、flint と flint:40b-a2b-qat-int4 は中身の違う別のモデルです(Ollamaのタグのページで、中身を表すIDが違う)。片方を動かしたあとにもう片方を動かすと、また23GBをダウンロードします。Recursiveの手順書は flint:40b-a2b-qat-int4 を選ぶように書いているので、そちらにするなら、このあとの ollama launch の --model も同じタグにそろえると、ダウンロードは1回で済みます。会話が始まったら質問を打ち込めます。終わるときは /bye です。

Ollama自体の入れ方と、Macでモデルを動かす基本の流れは、DeepSeek-R1をmacOSでOllamaを使用して起動する方法と同じです。

Claude Code・OpenCodeから使う

Ollamaの ollama launch を使うと、Claude CodeやOpenCodeの設定をOllama側で済ませて、そのまま起動できます。作業したいプロジェクトのフォルダで実行します。

Claude Codeの場合:

ollama launch claude --model flint

OpenCodeの場合:

ollama launch opencode --model flint

OllamaのFlintのページには、このほかにHermes Agent(ollama launch hermes --model flint)とOpenClaw(ollama launch openclaw --model flint)も載っています。ollama launch opencode は、自分の opencode.json を書き換えずに、その場だけの設定で起動します。

コンテキストを64k以上にする

Ollamaの文書では、Claude CodeもOpenCodeも、手元のモデルを使うときはコンテキストを64k以上にするように書かれています。OpenCodeは64k以上が必須です。

一方でOllamaは、使えるVRAM(GPUのメモリ)の量でコンテキストの初期値を決めます。

  • 24GiB未満:4k
  • 24GiBから48GiB:32k
  • 48GiB以上:256k

初期値のままだと64kに届かないことがあるので、Ollamaのアプリの設定にあるつまみで長さを上げるか、Ollamaを次のように起動します。

OLLAMA_CONTEXT_LENGTH=64000 ollama serve

実際に割り当てられた長さと、GPUで動いているかは、次のコマンドの CONTEXT と PROCESSOR の欄で分かります。

ollama ps

コンテキストを長くするほどメモリを使います。Ollamaでのコンテキストの考え方は、DeepSeek R1×Cline×OllamaでローカルAI開発環境を作るでも扱っています。

Recursiveの「rec」で動かす

48GB以上のM4 Pro・M5 Pro・M5 MaxのMacなら、Recursiveが出しているエンジン「rec」も使えます。Recursiveは、recとエージェントの「Pi」の組み合わせをいちばんのおすすめにしています。recのGitHubでは、M4 Pro(48GB)で、llama.cppの1.4倍から2.6倍の速さで文字を出せたとしています。

インストールは次のコマンドです。~/.local/bin に入り、新しいターミナルから使えます。

curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/recursive-oss/rec/main/install.sh | bash

そのあと、Piを使うなら1行目、OpenCodeを使うなら2行目を実行します。最初の1回で、モデルとエージェントがダウンロードされます。

rec launch pi
rec launch opencode

recのサーバーはターミナルを閉じても動き続けるので、止めるときは rec stop を実行します。recは同時に1つの作業で使う前提で作られていて、エージェントを何個も同時に動かすなら、ほかの動かし方を使うように、とされています。

使う前に気をつけること

Recursiveは、Flintが間違ったコードや不適切なツールの呼び出しをすることがあるとしています。生成されたコードは試してから使い、影響の大きい変更は適用する前に見直すように、とのことです。ツールを使わせるときは、エージェントの側で、できることの範囲を決めておく必要があります。Claude Codeなら、コマンドを実行する前に許可を求める仕組みをそのまま使えます。

また、推論が長くなると、答えが出きる前に出力の上限に届くことがあります。Recursiveは難しい問題では出力の上限を32,768トークン以上にするようすすめています。

よくある質問

無料で使える?商用でも使える?

重みはApache 2.0で公開されていて、自分のパソコンで動かすのにお金はかかりません。商用での利用も、Apache 2.0の条件の中でできます。Recursiveが別に出しているAPIの利用条件は、重みのライセンスとは別です。

WindowsやLinuxでも使える?

Ollamaでは、0.40.8の時点ではmacOSだけです。ほかのGPUへの対応は次のリリース以降とされています。10月22日 10時33分(日本時間)に出たプレリリースの0.40.9-rc3のリリースノートには、FlintがmacOSに加えてLinuxとWindowsでも動くようになったと書かれています(10月23日 9時56分の時点で、正式な0.40.9はまだ出ていません)。Recursiveの手順書には、NVIDIAのGPUのLinuxやWSL2でllama.cppとGGUFのファイルを使う方法や、LM Studio・vLLM・SGLangで動かす方法が載っています。

コードは外に送られる?

手元で動かすかぎり、データは自分のパソコンの中に残る、とRecursiveは書いています。ただし、Claude CodeのWeb検索のように外につなぐ機能を使えば、その分は外に出ます。

ほかのローカルのモデルとどちらがいい?

Flintはコーディングに絞ったモデルで、画像は読めません。ほかに手元で動かせるモデルとしては、Nemotron 3.5 Boltがあります。必要なメモリや使い道を比べて選んでください。

参考にした情報

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この記事を書いた人

社内エンジニアとして、SREとセキュリティの仕事をしています。サーバーの構築や運用、クラウド環境の設計にも関わってきました。趣味はゲームと漫画・アニメ。

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