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IH非対応の鍋やフライパンは、IHの上に「ヒートコンダクター(IH変換プレート、IH発熱プレートとも呼ばれます)」を敷けば使えます。ただし加熱は遅くなり、プレートはかなり熱くなります。土鍋やアルミ鍋を捨てずに使い続けたい人向けの方法です。
IH非対応の鍋をIHで使うには?ヒートコンダクターの仕組み
IH非対応の鍋は、IHで発熱する金属プレートを間に挟むことで加熱できるようになります。
IHクッキングヒーターは「磁力線による電磁誘導」で、鉄やステンレス、鉄を含むホーローなど磁力を通す素材の鍋を発熱させます。アルミや銅、セラミックなどの素材は電磁誘導が働かないため、IHでは発熱しません。そこで、IH対応素材でできたヒートコンダクターを敷くと、プレート自体が発熱し、その熱が上に置いた鍋やフライパンに伝わります。
ヒートコンダクター・IH変換プレート・IH発熱プレートは同じもの?
基本的には同じものです。どれも「IHで発熱して、上に置いた鍋に熱を伝える金属プレート」を指し、商品によって呼び名が違うだけです。製品を探すときは、これらの呼び名すべてで検索してみると見つけやすくなります。
IH発熱プレートのデメリット
便利な反面、加熱の遅さ・電気代・高温・温度センサー・安定性の5点に注意が必要です。
1. 加熱に時間がかかる
IH対応の鍋が直接発熱するのに比べ、まずプレートを温め、その熱で鍋を温めるため、どうしてもロスが出て加熱が遅くなります。湯沸かしなど、IH対応鍋なら短時間で済む作業でも時間がかかります。
2. 電気代が増える
プレート全体を温める分だけエネルギーのロスが発生するため、同じ調理でも電気代は増えます。IHのメリットである「早い加熱」「光熱費の節約」は活かしにくくなります。
3. プレートが高温になる
プレートは調理中に非常に高温になり、調理後もなかなか冷めません。素手で触らない、熱いまま樹脂製のカウンターなどに置かない、移動や収納はしっかり冷ましてから行う、といった点を徹底してください。お子さんやペットがいるご家庭では特に注意が必要です。耐熱ミトンやトングを使うと安心です。
4. IHの温度センサーが鍋の温度を正しく測れないことがある
IHの温度センサーは鍋底の温度を測って加熱を制御していますが、間にプレートを挟むと鍋の温度を正しく測れなくなることがあります。発熱プレートを使ってよいかどうか、お使いのIHの取扱説明書を必ず確認してください(参考:日本電機工業会「IHクッキングヒーターの安全な使い方」)。
5. 鍋が不安定になる
ガラストップの上に厚みのあるプレートを敷き、その上に鍋を置くため、ガタつきや滑りが起きることがあります。底が丸みを帯びた土鍋は特に安定しにくいです。また、高温と冷却を繰り返すうちにプレートが反ってくると、安定性や熱の伝わり方にも影響が出ます。
ヒートコンダクターを使うメリット
最大のメリットは、手持ちのIH非対応の鍋を買い替えずに使い続けられることです。
- 手持ちの調理器具がそのまま使える:愛着のあるアルミ鍋や銅鍋、土鍋を処分せずに済みます。
- 買い替えの出費を抑えられる:IH対応の鍋を何種類もそろえ直すより、プレート1枚で済む場合があります。まだ使える道具を活かせるのは環境面でもうれしいポイントです。
- じっくり加熱になる:プレートに熱がたまってから伝わるため、ゆっくり温まり、煮込み料理などでは焦がしにくいという面もあります。
IH変換プレートの選び方
土鍋に使うなら、そのプレートが土鍋に対応しているかを必ず確認してください。土鍋やガラス製品は使用不可としている製品もあります。そのうえで、次のポイントをチェックしましょう。
- 直径:IHのコイル(加熱部分)と鍋底の両方より少し大きいものを選びます。
- 厚み:厚すぎると熱が伝わるまで時間がかかり、薄すぎると変形や焦げ付きの原因になりやすくなります。
- 取っ手の有無:プレートは高温になるので、取っ手があると扱いやすくなります。取っ手がIHトップや鍋に干渉しないかも確認しましょう。
- 重さ:重いプレートは安定しますが、出し入れや洗うときの負担になります。
- メーカーの対応IH:お使いのIHで使えるか、メーカーの説明とIHの取扱説明書の両方を確認します。
IH変換プレートの候補
| 商品 | 価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|
| FRABOSK IHヒーティングプレート 22cm | ¥8,470 | エスプレッソメーカーやアルミフライパン向け。土鍋・セラミック鍋・ガラスポットは使用不可 |
| アークランドサカモト PRO SERIES IH対応ステンレス発熱板 | ¥956〜 | 鍋底の中央の下に敷く小型タイプ(外径10cm) |
| HOTLINK IH用熱拡散プレート | 価格は販売ページで確認してください | 16/20/24cmの3サイズ。取っ手は着脱可能 |
価格は記事作成時点のものです。購入前に販売ページで最新の価格と対応する鍋を確認してください。
ヒートコンダクターで使えるもの・使えないもの早見表
アルミ・銅は多くのプレートで使えますが、土鍋や耐熱ガラスはプレートによって可否が分かれます。
| 素材 | IHに直接 | ヒートコンダクター使用時 |
|---|---|---|
| アルミ | 使えない | 使える(アルミフライパン向けの製品あり) |
| 銅 | 使えない | 使える |
| 土鍋 | 使えない(IH対応土鍋を除く) | プレート次第。メーカーが変換プレートの使用を認めているか確認 |
| 耐熱ガラス | 使えない | プレート次第。使用不可の製品もあるため確認 |
※土鍋は、土鍋側のメーカーが変換プレートでの使用を認めているかどうかも確認してください。急激な温度変化で割れることがあります。
ヒートコンダクターの上手な使い方とコツ
弱めの火力で少し予熱し、鍋底がプレートにしっかり接するように置くのが基本です。
- 軽く予熱する:弱火〜中火でプレートを少し温めておくと、鍋が温まりやすくなります。ただし温めすぎると焦げ付きやすくなります。
- 土鍋は弱火から:土鍋は急激な温度変化で割れるおそれがあるため、弱めの火力から始めてゆっくり温め、煮立ったら弱火で煮込みます。鍋が動かないよう位置にも注意します。
- アルミフライパンは予熱を長めに:フライパンが温まったのを確認してから食材を入れるとムラが少なくなります。長時間の強火はプレートやフライパンの寿命を縮めるおそれがあります。
使用上の注意点とお手入れ
使用後は十分に冷ましてから、メーカー推奨の方法で洗いましょう。
焦げ付きを金属タワシや研磨剤の強いスポンジで強くこすると、表面を傷めることがあります。しつこい焦げは、ぬるま湯にしばらく浸してから柔らかいスポンジで落とします。洗い方が指定されている製品もあるので、取扱説明書を確認してください。
まとめ:メインはIH対応鍋、特別な鍋はヒートコンダクターで
ヒートコンダクター(IH変換プレート)を使えば、IH非対応の鍋もIHで使えます。一方で、加熱が遅く電気代が増え、プレートが高温になり、IHの温度センサーが正しく働かないこともあります。
毎日使う鍋やフライパンはIH対応品にし、土鍋や銅鍋のように特別な料理で使う鍋はヒートコンダクターで対応する、という使い分けがおすすめです。購入前には、プレートが使いたい鍋に対応しているか、お使いのIHで使えるかを必ず確認してください。
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