OpenSSHの認証回避CVE-2026-123158|Alpine・musl環境の更新とパスワード認証無効化

OpenSSHを更新してsshdを再起動する。CVE-2026-123158(musl環境)。sshdを動かしていないコンテナは対象外。更新は apk upgrade -U -a、再起動は rc-service sshd restart。Alpineの直ったバージョンはブランチごとに違うので、公式の表で確かめる。すぐ更新できないときは、鍵ログインを確かめてからパスワード認証を無効にする。設定のあと sshd -T で実効設定を確かめる。Alpineなどmusl環境でSSHサーバーを動かしている人へ

Alpine LinuxでSSHサーバーを動かしている人は、OpenSSHのパッケージを更新し、sshdを再起動してください。すぐ更新できない場合は、鍵でログインできることを確かめてからパスワード認証を無効にしてください。

OpenSSH 10.6p2は、musl libcを使いPAMを無効にした一部Linux環境でのパスワード認証回避に対処しています。CVE番号はCVE-2026-123158です。11月7日7時54分(日本時間)に取得したAlpine・OpenSSH・CVEの公式情報にもとづく内容です。

目次

対象になる条件

Alpineの公式案内では、PAMを使わないOpenSSHサーバー、またはPAM対応パッケージでもUsePAM noとした環境が対象候補です。さらにパスワード認証が有効で、パスワード欄が特定の状態のアカウントと、パスワードハッシュを持つ別アカウントが共存する条件等があります。

Alpineを使っているだけで、すべての環境が対象になるわけではありません。Docker等のコンテナ内でsshdを動かしていない場合は対象外です。パスワード認証を無効にした環境、PAM対応サーバーでUsePAM yesとした環境も、Alpineは対象外としています。

Alpine公式のtiny-cloudイメージ(3.18.11〜3.24.3)は、最初の起動時点では安全です。ただし、あとでパスワードを設定したアカウントができると対象になります。cloud-initで設定したクラウドイメージは、パスワード認証が無効になるため対象外です。

直ったバージョン

次の値はAlpineが案内する修正済みパッケージのバージョンです(11月7日7時54分・日本時間時点)。安定ブランチには修正が取り込まれているため、数字が10.6p2より小さいことだけで未修正とは判断できません。

Alpineのリリース・ブランチ 修正済みOpenSSHパッケージ
edge 10.6_p2-r0
3.24 10.3_p1-r2
3.23 10.2_p1-r1
3.22 10.0_p1-r11
3.21 9.9_p2-r1
3.20 9.7_p1-r6
3.19 9.6_p1-r3
3.18 9.3_p2-r4
3.17 9.1_p1-r7
3.16 9.0_p1-r6

更新と再起動

Alpineの公式手順は次のとおりです。管理者権限で実行します。更新後も動作中のsshdは自動で置き換わらないため、再起動を省略しないでください。

apk upgrade -U -a
rc-service sshd restart

Alpine以外のmusl環境では、利用しているディストリビューションの修正済みパッケージと再起動方法を確認してください。

更新できない場合の応急対応

現在のSSH接続を開いたまま、別の接続で鍵ログインが成功することを先に確かめてください。そのうえでsshdの設定でパスワード認証を無効にします。

PasswordAuthentication no

設定ファイルの読み込みやMatchブロックによる違いにも注意してください。設定の検査に成功したらsshdを再起動し、実効設定と新しい鍵ログインを確かめます。Alpineの詳しい変更手順は公式アドバイザリにあります。

sshd -t
rc-service sshd restart
sshd -T

実効設定のpasswordauthenticationがnoであることを確認します。サポートが終了したAlpineのリリースにも修正パッケージが用意されていますが、継続運用ではサポート対象リリースへの移行も検討してください。

疑わしいログがあるとき

パスワードを設定していないアカウントでパスワード認証の成功ログがある場合は、公開されたホストの操作記録やユーザー・鍵の変更を点検してください。侵入の可能性を排除できない場合は、Alpineは侵害されたものとして扱うよう案内しています。

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手元のPCの保護も見直す場合は、セキュリティソフトの比較を参考にしてください。

根拠URL

Alpine公式アドバイザリ/OpenSSH 10.6p2リリースノート/CVE公式記録

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この記事を書いた人

以前はWindowsサーバーの構築・運用が中心で、いまは社内エンジニアとしてSREとセキュリティの仕事をしています。サーバーの構築や運用、クラウド環境の設計にも関わってきました。趣味はゲームと漫画・アニメ。

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