LenovoのAndroidタブレットの複数の機種で、起動時に、動かすプログラムが信頼できる提供元(通常は端末メーカー)のものかを確かめる仕組み「Android Verified Boot(AVB)」に、AOSP(Android Open Source Project)で公開されているテスト用の鍵がそのまま使われていました。JVNが2026年10月20日にJVN#33436631として公表し、CVE番号はCVE-2026-92777です。
JVNとLenovoの評価では、攻撃の経路は「物理」で、悪用にはタブレットに直接さわれることが必要です。Lenovoのタブレットを自分や家族、子どもが使っている場合は、機種が対象かどうかを確かめ、修正されたバージョンに更新します。
どんな問題か
JVNによると、影響を受けるタブレットに物理的にアクセスできる人が、細工したシステムイメージをインストールできる可能性があります。
LenovoがCVEに登録した説明では、ロックが解除されたタブレットに物理的にアクセスできる人が、端末の保護を回避して任意のコードを実行できる可能性がある、としています。
深刻度の評価は、JVNとLenovoで違います。
- JVN:CVSS 4.0の基本値7.0、CVSS 3.0の基本値6.6
- Lenovo(CVEの登録内容):CVSS 4.0の基本値5.4(MEDIUM)、CVSS 3.1の基本値6.4(MEDIUM)
どちらの評価でも、攻撃の経路は「物理(Physical)」、つまり端末に直接さわることが前提です。点数が違うのは、評価の条件の付け方が違うためです。JVNは「低い権限が必要」としているのに対し、Lenovoは「権限は不要」としたうえで、CVSS 4.0では「攻撃の条件あり」、CVSS 3.1では「攻撃の難しさが高い」としています。
対象の機種と、修正されたバージョン
LenovoがCVEに登録した対象機種と、問題が直ったバージョンは次のとおりです。表のバージョンより古いものが影響を受け、表のバージョン以降なら影響を受けません。
| 機種名 | 型番 | 修正されたバージョン |
|---|---|---|
| Idea Tab Pro | TB373FU | 17.5.10.057以降 |
| Idea Tab/Lenovo Tab K11 Gen 2 | TB336FU | 17.5.10.193以降 |
| Idea Tab/Lenovo Tab K11 Gen 2 | TB336ZU | 17.5.10.210以降 |
| Idea Tab/Lenovo Tab K11 Gen 2 | TB336FU/TB336ZU | 17.5.10.213以降 |
| Legion Tab (8.8″, 3) | TB321FU | 17.5.10.170以降 |
| Tab M11 | TB330FU | 17.0.135以降 |
| Tab M11 | TB330XU | 17.0.517以降 |
| Tab Extreme | TB570FU/TB570ZU | 17.5.382以降 |
| Tab K11 | TB330FUP | 17.0.135以降 |
| Tab K11 | TB330XUP | 17.0.157以降 |
| Tab K11 Plus | TB352FU | 17.0.10.296以降 |
| Tab K11 Plus | TB352XU | 17.0.10.284以降 |
| Tab M10 5G | TB360ZU | 16.0.935以降 |
| Tab K9/Tab One | TB305FU | 17.0.10.216以降 |
| Tab K9/Tab One | TB305XU | 17.0.10.129以降 |
| Tab P12 | TB370FU | 17.0.280以降 |
| Tab Plus | TB351FU | 17.5.10.199以降 |
| Tab with Clear Case/Tab with Folio Case | TB311FU | 17.5.36.302以降 |
| Tab with Clear Case/Tab with Folio Case | TB311XU | 17.5.37.216以降 |
| Yoga Tab | TB710FU | 17.5.04.059以降 |
| Yoga Tab Plus | TB520FU | 17.5.10.309以降 |
Idea Tab/Lenovo Tab K11 Gen 2は、型番ごとの行(TB336FUは17.5.10.193、TB336ZUは17.5.10.210)のほかに、TB336FU/TB336ZUをまとめた行(17.5.10.213)もあります。17.5.10.213以降であれば、どの行の条件も満たします。
最新の対象機種と修正版は、Lenovoのアドバイザリ「Lenovo Tablet Vulnerability」(LEN-221035)に載っています。
自分のタブレットを確かめる
機種とバージョンを見る
Googleの「Android のバージョンを確認して更新する」によると、設定アプリの[デバイス情報]または[タブレット情報]→[Android バージョン]で、Androidのバージョン、Androidセキュリティアップデート、ビルド番号などを確かめられます。
表の番号と比べるときは、Lenovoのアドバイザリにある手順を使います。Lenovoのサポートサイトで製品名か型番から自分の機種を探し、左のメニューの「Drivers & Software」(ドライバーとソフトウェア)から「Manual Update」(日本語の画面では「ドライバーダウンロード」)を開きます。そこに載っている最新版のバージョンと、上の表の「修正されたバージョン」を比べます。
アップデートする
JVNは、開発者(Lenovo)の情報をもとに最新版へアップデートするよう求めています。Googleの案内では、アップデートの通知が届いたら通知から更新します。通知を消してしまった場合は、設定アプリの[システム]→[ソフトウェア アップデート]から確かめます。
Googleは、アップデートの前にWi-Fiにつなぎ、75%以上充電しておくよう勧めています。
サポートが終わった機種を使っている場合
JVNによると、Lenovoはすでにサポートが終わった製品には修正を出さないとしています。JVNは、その場合は製品の利用をやめ、後継の製品への乗り換えなどを検討するよう求めています。
確認リスト
- 使っているLenovoタブレットの機種名と型番が、上の表に入っているか
- 入っている場合、ソフトウェアのバージョンが表の番号以降になっているか
- なっていなければ、設定アプリからアップデートする
- サポートが終わった機種なら、乗り換えを検討する

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