APTの脆弱性CVE-2026-109518|Ubuntu・Debianの修正バージョンと確認方法

Ubuntu・Debian利用者へ、APTの脆弱性CVE-2026-109518に対する確認と更新の案内。cat /etc/os-release でOSのリリース、apt policy apt でインストール済みバージョンと更新候補、apt-config dump で再試行の設定を確認する。設定が表示されないだけで対象外と判断しない。自分のリリース向けの修正先と照合し、正規の更新元から更新を適用する。別リリースのバージョンと大小だけで比べない。更新後、apt policy apt で再確認する。

Ubuntu・Debianを使っている人は、パッケージ管理ツールAPTのバージョンと更新候補を確認し、利用中のリリース向けの修正済みパッケージへ更新してください。ここでのAPTは、ソフトウェアを取得・更新するツールの名称です。

CVE-2026-109518は、ダウンロード時の通信を操作されると、検証されていないパッケージをインストールさせられ、root権限でコードを実行されるおそれのある脆弱性です。条件にAcquire::Retriesが0以外であることが含まれるため、古いリリースでも設定を変更している場合は確認が必要です。

情報時点:Ubuntu USN-8996-1は2026年11月8日8時21分52秒(日本時間)、Debianトラッカーは2026年11月8日8時21分52秒(日本時間)。Ubuntuの公表日は2026年11月4日です。

目次

最初にOSとaptのバージョンを確認する

cat /etc/os-release
apt policy apt
apt-config dump

OSのリリースを確認し、apt policy aptのInstalled(インストール済み)とCandidate(更新候補)を、下の対応するリリースの修正先と照合します。別リリースの番号と大小だけで比べないでください。

apt-config dumpではAcquire::Retriesの設定を確認できます。表示されない場合も、0とは限りません。下の「対象になる条件と、古いリリースの扱い」で説明する既定値と照合してください。判断できない場合は、対象外と決めつけず、利用するディストリビューションの修正案内を確認してください。

対象になる条件と、古いリリースの扱い

Debianのトラッカーは、通信経路上でHTTP通信を操作できる攻撃者などによって、APTがリダイレクトと再試行を伴うダウンロードをした際に問題が起き得るとしています。悪意のあるミラーやプロキシも通信を操作する側に含まれます。

Acquire::Retriesが0以外の設定であることが条件です。既定値3はDebian 12(bookworm)とUbuntu 22.04 LTSから採用されており、それより古いリリースは既定設定では影響を受けないと、Debianのトラッカーは説明しています。ただし、設定を変更した古い環境まで一律に対象外とはいえません。

Ubuntuの修正済みapt

Ubuntu 修正済みapt 提供条件
26.10 3.3.3ubuntu0.1 USN-8996-1の更新
26.04 LTS 3.2.1ubuntu0.1 USN-8996-1の更新
24.04 LTS 2.8.4ubuntu0.1 USN-8996-1の更新
22.04 LTS 2.4.15ubuntu0.1 USN-8996-1の更新
20.04 LTS 2.0.12+esm1 Ubuntu Pro
18.04 LTS 1.6.19+esm1 Ubuntu Pro
16.04 LTS 1.2.36+esm1 Ubuntu ProのLegacy Support add-on
14.04 LTS 1.0.1ubuntu2.24+esm4 Ubuntu ProのLegacy Support add-on

20.04 LTS以前にも修正先が掲載されていますが、USNではUbuntu Proなどの提供条件が付いています。表に修正先があることと、そのリリースが既定設定で影響を受けることは別です。

Debianの修正済みapt

Debian 修正済みapt 関連する勧告
12(bookworm) 2.6.2 DLA-4880-1
13(trixie) 3.0.4 DSA-6607-1

トラッカーのbookworm・trixieのセキュリティ更新欄は、上のパッケージを修正済みとしています。OSに対応する正規の更新元から、修正を含む更新を適用してください。

更新後に確認すること

UbuntuのUSNは、通常のシステム更新で必要な変更を適用できるとしています。管理者の更新手順に従って適用し、完了後にインストール済みバージョンを再確認してください。

apt policy apt

更新候補に修正先が出ない場合は、OSのリリース、更新元の設定、サポートや契約の条件を確認してください。設定値の変更だけで対応を終えず、利用するディストリビューションの修正案内に従ってください。

パソコン向けセキュリティソフトも比較する場合は、セキュリティソフトの比較で更新料と守れる台数を確認できます。

参考リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

以前はWindowsサーバーの構築・運用が中心で、いまは社内エンジニアとしてSREとセキュリティの仕事をしています。サーバーの構築や運用、クラウド環境の設計にも関わってきました。趣味はゲームと漫画・アニメ。

コメント

コメントする

目次